パラレル通信

composer/Gaspar Knowsの中のひとり/神楽音楽研究中。 平日は某ゲーム会社にいます 連絡→outtakesrecords@gmail.com

ショート・ピース

用事があって京都へ行く。平日だけど新幹線は海外の観光客であふれていた。京都駅はあんまり変わってなくてポルタの謎の構造に毎回惑わされる。多分新幹線を降りてからそのままポルタに入るコースがあると思うのだが、わからないので毎回京都タワーが見える北口に出てポルタの地上エレベーターから降りる形になる。

 

烏丸線に乗って十条駅へ。用事の前に時間があったので近くの公園で坂本龍一のエッセイを読む。近所のおじいさんたちがソフトボールをしていた。

 

坂本龍一YMOの曲とそのあたりの時代のソロ、あとはカクトウギセッションあたりはよく聞くがそれ以降はあまりおっていない。本を読んで見て理論から入る人がYMOの二人に混じることで直感で何かを捉える面白さに目覚めて行くのがわかって良かった。(それでも坂本龍一の曲を聴くと理論的だなーとは思うが。)それが悪いわけではないが自分はなんだかよくわからないものに惹かれるので説明できてしまうものはあまり長く聞けない。坂本龍一も多分同じような苦悩をしていてRiot in logosあたりの曲は理論を突破しようとしているのもわかる。(B-2Unit自体がそういうコンセプトに感じるし)ただ、理論を突破しようとしていることが聴いている側に”わかる”ことでそれは二次元的な領域に収まってしまう。つまり、理論を突破した曲があるのではなく、そういった曲を目指して似せて書いた曲を聴いている感じ。だから、額縁に入って題名がついた状態で絵画のように提示され、作曲者によってこれは理論の外で書いたものですと説明されているように受け取ってしまうので、自分はそこに冷めているのだと思う。

Paradise Lostとかバレエメカニックとかめちゃくちゃかっこいいと思うが、作曲者が何をしようとしているかがすぐにわかってしまうので魔法はない。

 

例えばスライストーンを聴くといまだになんでこんなアレンジでこんなメロディーでしかもリズムボックスを手打ちで何重にも重ねて、凄まじい歌詞をつけた曲をかけるのだろうと思う。全くの謎のままでしかもそれがとても高い完成度でなんだかわからない状態で提示されている。

 

頭脳と手の媒介者は心でなければならない”

メトロポリス

https://www.youtube.com/watch?v=_kwmhnpRwmY

京都での用事もうまくいったので何か食べて帰ろうかと考えるが

毎回京都で何を食べれるのが正解なのかわからず、結局駅弁をかって新幹線で食べる。

また数週間後に来ることになりそうなので京都タワー方面にある美味しい蕎麦屋に行きたい。あと古本屋も。でもバス混んでるし遠いんだよな。。

 

休日。髪を切ったついでに大佐倉へ行く。去年知って木々の揺れる様がすごく良くて、人もいないので気分転換になるかと思い再訪。春前なのでまだ木々に葉っぱはなかったが杉の木?などは生い茂っていて風に揺れる様がとても良い。駅に降りた瞬間に人間の音がせず鶯の声だけが響く。

大佐倉

城の跡地があるところなので、神社に寄ってからまたその辺を歩く。たまに人とすれ違ったりしたがほとんど一人の時間。隣は結構大きな佐倉駅なんだがこんなに人がいないのもすごい。近くに結構有名な心霊スポットもあるようなので夜の方が人が多いのかも??

 

結構歩き疲れて、ほんとは臼井のハードオフエフェクターを買うつもりだったが断念。そのまま帰宅。

 

帰宅して、坂本龍一のsmktと島田虎之介のダニーボーイを読む。

ダニーボーイ。傑作。びっくりした。

 

日曜はユーロスペースで映画を見ようと早起きする。散歩がてら公園で夏目漱石彼岸過迄を読む。とても面白い。ほんとはディックを再読しようかと思っていたのだが春先の良い天気に当てられて暗い話は読みたくなくなったのだ。

 

ユーロスペースに行くために電車に乗るがなんだか最近の映画館のゴタゴタがめんどくて神保町で降りる。

昼の神保町は久々。バンド練ではよく来るんだが、ディスクユニオンとか神保町の本屋はいかなくなったな。近所にいい本屋がありすぎるので。

そのまま水道橋まで歩いて楽器屋でエフェクターを物色。youtubeで激推しされてるエフェクターばかり売られているのが目につく。JHSペダルとか一個もなかった。こうなるとハードオフのランダム性の方が面白くなって来るなと思う。

 

帰宅して小津安二郎の宗方姉妹を見る。京都の風景と東京の風景。その距離感のなさは本当にすごい。頻繁に京都-東京を行き来するので今どこで話が進んでいるのかわからなくなる。大森とか言われて当時の地方の人はわかったのだろうか。話としては小津安二郎としては珍しくドラマチック。

 

シネマヴェーラで特集があるので蓮實重彦のショットとは何か 実践編を予約。